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しいたけ栽培体験してきました [しいたけ]

今日は昨年から応募していた『しいたけづくり体験』に参加してきました。私の住む地元の自治体のイベントで、抽選で運良く選ばれましたので出掛けてきました。天候にも恵まれて、好天だったのも幸運でした。しいたけづくりは最初から行うと年月のかかる作業ですし、1日の体験イベントですと作業の範囲も限られます。今日の体験は1人2本提供されるほだ木に自分でドリルで穴を空けて、種駒(たねこま)を打ち込み、仮伏せまでを行いました。収穫できるようになるまでにはあと2年も待たなければなりません。しいたけ用のほだ木は生木を切り倒した後に、葉枯れと言って、葉をつけたまま数十日乾燥させるそうです。既に、葉枯れを済ませた原木が提供されました。すべてが上手く運ぶと立派なしいたけが収穫できるわけですが、すべての原木がこうなるわけでもないようです。このイベントは今回で14年目だと言うことです。2008年にこの同じこのイベントに参加した人たちが仕込んだ原木からは既に立派なしいたけが出来ているほだ木もありました。

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まず最初の作業は原木に穴を開けます。しいたけ専用のドリルを電気ドリルに装着します。開ける穴の直径は後で打ち込む種駒のサイズに合わせる必要があります。当初、9.2mm直径のドリルが装着されていましたが、いざ種駒を打ち込んでみるとこれがスポスポ状態。どうやら種駒のサイズより穴の直径が大きかったようです。ドリルを装着し直しての穴あけ作業再開です。結局、何mmが正解だったのか、確認できていませんが、帰宅後にネネットで調べてみた結果、9.2mmの下のサイズは8.5mmのようです。菌興241号と言う種駒を使用しました。

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穴あけをする時に使う作業台です。馬と呼んでいます。木製で手作りです。

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ほだ木を回しながら穴を開けて行きますが、1列穴を開け終わったら、2列目の穴明けとほだ木を少しづつ回転させながら作業をするので、回転させるのが便利なこんな台もありました。

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ほだ木に穴を開けるときの穴あけ位置の標本です。千鳥に穴を開けて行きます。穴の間隔は20cm程度で1本のほだ木に6列開けます。細いほだ木なら5列となります。

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持参した金槌で種駒を打ち込んで行きます。ほとんど力は要りません。まっすぐに打ち込むことが重要なのですが理由は良くわかりません。1本のほだ木に36個(6列×6個)前後の種駒を打ち込みます。10分もあれば終わってしまう作業です。案外、打ち込み漏れが発生します。ほだ木を立ててぐるっと回しながら、打ち込み漏れがないか何度も確認しました。

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駒打ちが完了したほだ木です。初めてにしてはそれなりに出来上がりました。

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参加者の方が連れてきたワンちゃん。首輪に"さくら"と書かれていました。やっぱり動物がいるとその場が和みます。参加者の皆さんのアイドル的存在でした。とてもおとなしいワンちゃんですが、きれいな空気と広い場所で人がたくさんいる場所なのでうれしそうにゴキゲンに見えました。

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駒打ちが終わったほだ木は山の傾斜地に運んで仮伏せします。ほだ木を積み重ねて保温のために、上から稲わらをかぶせます。

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さらにシートで包んでロープでしばります。このまま5月までこのままにするそうです。5月になると林の中の傾斜地にも直射日光が入ってくるようになって、温度が上昇する日もあるので高温で植菌した菌が死滅しないようにシートを取り去り、外気に当てるのだそうです。

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今日の体験作業はここまでです。残った時間で、2009年と2008年の参加者が仕込んだほだ木を見せてもらいました。仮伏せが終わりほだ木に菌が回ったら、本伏せと言う作業を行います。本伏せは画像のように、木を立てて互い違いに組んで行きます。

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2008年のほだ木から既にしいたけが出ていました。とても立派なしいたけです。良く見ると、このしいたけが出てくる場所って種駒を打ち込んだ場所じゃないんですね。ほだ木の皮を破ってでてくるんだそうです。すごい力ですね。だから、ほだ木の切った場所によっては木の皮の薄いところや厚いところがあり、ばらつきがどうしても発生します。厚い皮のほだ木はしいたけが出てくるのに力が必要となるので出にくいのだそうです。奥が深いですね。

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打ち込む種駒の数を増やしたらたくさん収穫できるのかとつい考えてしまうのですが、そうでもないようです。確かに駒の数が多いと原木に菌が回るスピードはいくぶん早くなるとは考えられますが、結局原木全体に菌が回らないとしいたけの発生は起こりません。しいたけは原木の栄養を吸い取って成長するのですが、1本の原木の栄養を何年かかけて、すべてしいたけが吸い取ってしまうともうしいたけが生えてきません。ですから、1本の原木から取れるしいたけの数はその原木の持っている栄養の量に左右されます。短期間にたくさんしいたけが生えて収穫できると原木の栄養は早く減ってしまうし、その逆なら長期間収穫できることになります。結局、1本の原木から収穫できるしいたけの数は早い、遅いの違いはあっても総量は同じと言うことになります。ただ、いわゆる『不発』と言う1つもしいたけが収穫できずに終わってしまう原木も中には必ず、でてくるそうです。しいたけ菌が原木で繁殖できなかった木です。

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我が家では、既に昨年の秋にホームセンタで菌が蔓延したほだ木を2本購入しています。庭の一角に本伏せしていますが、今のところしいたけが出てくる気配はまったくありません。しいたけが既にでているほだ木とどう違うのか知りたかったので出掛ける前に撮影しておきました。帰宅後も較べて見ましたが見た目は違いがわかりませんでした。木口からみる白い菌は木の中心部までしっかり回っているのであとは気温と湿度の条件次第だと思います。庭の栽培条件が適しているかどうか微妙なので何とも言えないところです。

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庭に伏せたほだ木の様子です。立てかけてはおらず、寝かせています。ちょっと湿度が足りないかなとは思いますが、今年の春に20℃くらいの気温になっても出てこなかったら困るなあ~。最悪、菌が死滅すると黒ずんだ塊が見えるそうです。見たところその心配はなさそうですが。

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木口の画像です。中心部にまでしっかりと白い菌が回っています。今日、イベントで伏せこんである場所の状況と比較するとやはりずいぶんと格差があります。山の中の広葉樹と針葉樹が混じった林の中の傾斜地で、標高も1000m近くあります。気温は郊外の自宅より平均して5度は低いはず。湿度も自宅の庭に較べると皮膚感覚ですがしっとりとした感じでした。もちろん空気はとても旨かったですが、しいたけも旨い空気の方が良いのでしょうか?(これは冗談ですが..)

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イベントの会場(といっても山の中腹)からの帰り道、きれいな景色に出会いました。ロウバイだと思います。1月、2月は路地に咲く花の種類が極端に少ないと思います。まだ、梅の季節には早いですし..。思わず撮影してしまいました。

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まだ、つぼみも多いですが、数が豊富でみごとな咲きっぷり。しばらく見とれていました。心がなごみます。

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もうひとつきれいな発見です。道端の畑に黄色い花の群落。菜の花には早いと思い近づいてみるととなりに白菜が植えられていました。これは白菜がとうだちしたもののようです。こんな黄色い鮮やかな花が咲くとは知りませんでした。ちょっとした発見でした。

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つぼみも見えます。満開と言う状態ではなさそうです。まだ、遠いはずの春の気配がします。

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